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糖尿病患者さんが災害時に必ず持ち出してほしいもの【2024年2月号】

[2024.01.19]

新年早々に起きた「令和6年能登半島地震」。驚きましたね。私は家族と一緒にのんびり桃鉄ゲームをしていました。突然、スマホから「グオー!グオー!グオー!」と警報音が鳴りだし、揺れがはじまったので、地震がきたんだと気づきました。家族の安全を確保しながら揺れがおさまるのを待ちました。すぐにニュースを確認し、「石川県能登で最大震度7・・・」愕然としました。

犠牲になられた方には心から追悼の意を捧げ、また、被災され避難生活を余儀なくされている方には心からお見舞い申し上げます。

断水と停電、低気温の中、感染症が蔓延し、多くの方が心身ともに疲弊していると聞きます。災害時に少しでも安心して過ごせるように、普段からの備えが大切だなと感じたので、改めて見直してみたいと思います。

さて、一般的な防災グッズのリストは様々なところで紹介されていますが、糖尿病患者さんには忘れずに持ち出してほしい大切なものがあります。普段から必要なものは揃えておき、災害時にもできるだけ糖尿病が悪化しないように備えておきましょう。

【災害時に忘れずに持ち出すもの】

*お薬マイバッグにまとめ、見える所に置いておく

①内服薬

最低1週間分のお薬を常備しておきましょう。

・災害時、医薬品が医療機関に届くまでに3日~1週間程度かかります。東日本大震災では医薬品がほぼ全て流されてしまったそうです。

・処方内容が変わったときは交換する事を忘れないようにしましょう。

 

②インスリン注射薬、注射針

・使用しているインスリン各1本と注射針、アルコール綿を用意しておきましょう。

・1ヶ月程度であれば常温保管でも問題ありません。(夏場の高温37~40℃以上には注意)

・1型糖尿病など、インスリン治療が必須の患者さんは、肌身離さず予備のインスリンを持っておきましょう。

point:お薬は自宅だけでなく、職場や親戚の家など他の場所にも分散させておくと災害時のリスクを減らすことができます。

 

③血糖測定器

・避難所では、食事の時間が不定期になったり、食事が炭水化物中心になったり、薬を適切に使用できないことも想定されます。そういった状況下で、高血糖低血糖になる可能性があります。

・血糖測定器があれば、病院へ行けなくても血糖の状況をある程度、自分で把握できます。

 

④お薬手帳(処方箋)・糖尿病連携手帳・自己管理ノート

・コピーしたものを、濡れないように密閉できるビニール袋などに入れておきましょう。

・携帯電話・スマートフォンで写真を撮っておいてもよいです。

・処方内容が変わったときは、最新のものに変更しておきましょう。

 

⑤ブドウ糖10g・捕食用ビスケットなど

・低血糖対策のために必要です。

 

【非常用持ち出し袋に予め入れておくとよいもの】

⑥ルームシューズ

・災害時にはガラスなどが散乱し足元が危険です。

・糖尿病患者さんはケガをすると重症化しやすいため、足はしっかり守りましょう。

・底が厚く、指先や踵を覆えるタイプのものを選びましょう。

 

⑦傷の消毒液と絆創膏・ガーゼなど

・糖尿病患者さんは傷から感染症を起こし、重症化しやすいため用意しておくと安心です。

 

⑧弾性ストッキング

・糖尿病患者さんは、血栓ができやすく、動脈硬化があると血栓が詰まってエコノミー症候群を発症しやすくなります。

・避難所で長時間同じ姿勢でいたり、車中泊を余儀なくされたときなど、エコノミー症候群を予防する目的で使用します。

 

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